産後ヘルパーのサポートで産後を健やかに!
出産を終えると母親の体は産褥期を迎えます。その産褥期は自身の体の変化と子育ての時期が重なることから、やや大変な時期でもあります。
そんな母親のために登場したのが産後ヘルパーです。
その方たちのサポートがあれば産褥期も乗り越えられるようになります。今回は、その産後ヘルパーについてお話します。
もくじ
- 1.産褥期とは?
- 2.産後のトラブルを回避!
- 3.産後ヘルパーとは?
- 4.産後ヘルパーができること
- 5.おすすめしたい人は?
産褥期とは?
女性の身体は妊娠や出産をすると体質が大きく変わります。
そしてそれらのことを終えると体質もまた元に戻るのですが、一瞬で戻るということはありません。
大抵の場合は「産褥期」などの時期を経て少しずつ戻るようになります。
産褥期とは産後6週間から8週間ほど経過した時期のことであり、体質が戻る作用が強く働いて休養がとても大切になる期間です。
ですが、産褥期は体質的には大きく変わるものの、見た目には変化は発生しないので、自覚しにくい面があります。
そしてこの時期は赤ちゃんの夜泣きなど育児が大変になる時期でもあるため、ついつい頑張ってしまうときなので、気をつけるようにしましょう。
産褥期に入ったら、しっかりと休むということが大切です。休んでも疲れが取れないときは、外出したりストレッチなどの軽い運動をしたりすることをおすすめします。
また、この時期はなるべく疲れをためないほうが良いので、遠方の外出や里帰りなどによる長時間移動はなるべく避けてください。それでもおこなう必要がある場合は家族など協力をお願いして負担を減らすようにしましょう。
産後のトラブルを回避!
出産をすると身体がもとに戻る過程で様々なトラブルが起こることがあり、後陣痛はその1つです。
母親の身体の中にある子宮は赤ちゃんがいたときには拡大するのですが、出産して赤ちゃんがいなくなると少しずつ収縮して元の大きさに戻ろうとします。
子宮が収縮する過程で痛みが出ることがあり、それが「後陣痛」とよばれています。
もとに戻る過程で発生するものなので次第に痛みは収まりますが、8週間を過ぎても痛みを感じる場合は「子宮復古不全」を発症している恐れがあるので、医師に相談するようにしてください。
2つ目のトラブルが膣の痛みやかゆみです。
膣の筋肉は柔軟性に富んでいるので、出産時に筋繊維が断裂したりすることはありませんが、大きな赤ちゃんが通ることによって微細な傷がつくことがあります。
その状態でトイレなどで用をたすと痛みやかゆみが発生したりします。
こちらも出産してから1ヶ月ぐらいすると、傷が修復されて痛みはなくなるのですが、その時期を過ぎても違和感がある場合は医師に診てもらうようにしましょう。
産後ヘルパーとは?
産褥期という大変な時期を迎えた母親を助けるために誕生したのが「産後ヘルパー」です。
産後ヘルパーとは出産をした母親がおこなう家事や育児を代行するなど、母親の負担を和らげる活動をおこなっている専門家たちのことです。
おもに出産後6週から8週までの産褥期の期間を迎えた母親を主なサポート対象としています。
出産後に訪れる母親の身体の変化についてもしっかりと学習しているため、子どものお世話だけでなく母親の体調面および精神面のケアもしっかりとおこなってくれるのが特徴です。
似たようなサービスとしては「キッズサポーター」というものがあり仕事内容はほぼ同じですが、こちらは子どものケアを最優先とし、産後ヘルパーは母親のサポートを優先しているという違いがあります。
また、産後ヘルパーの費用はご家庭で支払うことになりますが、自治体によっては補助金が出るので一度ホームページなどで確認してみてください。
産後ヘルパーができること
産後ヘルパーの主な仕事には家族の食事の支度をはじめ、衣類の洗濯、室内の掃除および整理整頓、生活必需品の買い物などがあります。
保育園の送り迎えや室内での遊び相手、各種ケアといった上の子どもたちのお世話も仕事の範囲内です。
それ以外にも子どもの健診等の付添や育児に関する助言や相談も受け付けているので、積極的に利用してみてください。
色々なことをしてくれる産後ヘルパーですが、家のこと全てをしてくれるわけではありません。
浴室にできたカビの除去や引越しの準備、窓掃除や庭仕事といった、子どもとはあまり関係のない家事は彼らの仕事の範囲外となっています。これらのことをやってもらいたい場合はハウスキーパーなどにお願いするようにしましょう。
また産後ヘルパーはあくまでも、母親がおこなっている家事や育児をサポートするという立場にあり、子どもに対する安全性などを考慮していることから、母親がいないときは家事や託児の仕事ができないようになっているので気をつけてください。
おすすめしたい人は?
産後ヘルパーは以下のような方々におすすめです。
まずは、里帰り出産ができない方。
自身の親御さんや兄弟姉妹に子育てを協力してもらえればよいのですが、人によっては実家が飛行機を利用しなければならない程の距離にあるなど簡単には里帰りできないという事情があります。
1人での子育ては大変ですので、そうした方は産後ヘルパーを頼ってみるのもよいでしょう。
または、ご主人に家事や育児を手伝ってもらうのが難しい場合もおすすめです。
里帰りできなくてもご主人の協力があれば、子育てをすることは可能ですが、お仕事が忙しくて手伝える時間がないというケースも少なくありません。そうした方も産後ヘルパーにお願いするようにしましょう。
3番目は、早く仕事に復帰したいという方です。
早く仕事に復帰したい場合は産褥期をいかに無理なく乗り越えるかが肝心です。
産後ヘルパーに家事育児の一部をおこなってもらうと、身体の回復が早くなり仕事に復帰しやすくなります。
最後は、ハイリスク出産をした方です。
産前より体力の回復も遅くなり、同時に育児での疲れもたまりやすくなります。そのため産後ヘルパーにお願いして育児の負担を少しでも軽くしてもらいましょう。